公立学校休校要請に関する首相発表を受けて

2020/02/28


おはようございます。代表の増田です。様々な発表資料、一般企業や公共交通機関、テーマパークやアミューズメント施設の対応などをコマ目に調査し、全コーチ、スタッフと本当に様々な意見や対応策を協議している関係で、深夜のお知らせになってしまったことを、まずはお詫び致します。

ニュアンスがとても難しい内容ですので、お忙しい中恐れ入りますがゆっくりお読み頂ければと存じます。

私自身、800人弱のコーチ、スタッフ、そしてスクール生をお預かりする立場とともに、3人の小学生以下の子供を持つ父親としての立場も御座います。
出来る限り、保護者の皆様の感触と乖離しないよう、スクール代表ならびに3人の親の両面から現状を観察し、判断した内容をお伝えしたいと思います。

新型コロナウィルスに伴う影響により、ついに春休みまでの公立小中高校の休校を要請するまでに至りました。
春休みもそのまま休みとなると、実に1か月半近く、学校が休校になるということになります。親の感覚として、それぞれの家庭や仕事の状況も調整せずに、なぜ学校の休校から最初に着手したのか全く理解が出来ません。

育ち盛りの子供、いまどのように過ごすのかが最も大切な子どもたちが、4月頭までの約40日間、家の中に閉じ込められるというのは非現実的です。
1か月以上の教育の放棄がどれほどの問題なのか、恐ろしくてたまりません。

私自身、3人の子を持つ親の実感として、交通事故発生(感染)や事故死(感染による死)よりも遥かに件数が少ない(1000分の1程度)新型コロナウィルスのために、子どもたちを家に閉じ込めておくことを子どもに理解させ、納得させ、実行させる自信が全く持てません。
経験したことのないストレスを溜め込み、ウィルスに感染するよりも遥かに大きな心の傷を将来に渡って持ってしまうのではないかと考えてしまいます。
もしこれが、毎年1000人以上が死に至る(一昨年は3325人)インフルエンザのように子供に重篤な疾患を与えるものであれば、真っ先に子供が隔離されるのは理解できます。
インフルエンザ流行による学級閉鎖に対して異論を唱えたことはありません。

そんな中で、もし恐怖を持つとしたら、この新型コロナウィルスが突然変異を起こし、これまでの高齢者の基礎疾患保持者だけでなく、子供たちの命を奪うウィルスに変異した場合です。
これは正直申し上げて物凄く怖い状況となります。皆様もこの部分がまだ見えないのが見えない恐怖なのだと思います。
この変異が現実のものとなった場合は、公立校だけでなく、保育園、幼稚園から私立、インターに至るまで、すべての子供を閉じ込めるべきだと考えます。
いやそれどころの話ではなくなります。オリンピックの開催の可否レベルの問題ではなく、国家の存亡のレベルです。

しかし、今回の公立学校の休校要請の内容は(現時点では)、幼稚園、保育園、学童保育は対象外で、ディズニーランドやマクドナルド、地下鉄、バス、一般企業は稼働し続けるとのことです。拡散媒体は子供たちよりも、大人のこのような経済活動の方が、遥かに可能性が高いはずなのに・・・です。

今日は各校のコーチたちからも様々な意見が出ました。
仮にトレーニングを続けた結果、本校から感染者が出たら、スクールの存続問題だから休校にした方が無難ではないかという意見も正直ありました。

しかし、もう一度全員で確認しあったのは、この状況に流され、批判を避けることを目的に「スクール休校」という結論に至るような「思考停止」だけはせず、政府や公立学校が機能しなくなったとしても、家に閉じ込められる子供たちや、それを強いる保護者のために、「私たちに何が出来るのかを決してあきらめずに考え、提案していこう」ということでした。
今後、結果として、当面レアルスクールも休校という結論になるかもしれませんが、それが決まるギリギリまでレアルマドリードスクールが出来る役割を考え、模索し続けます。

では具体的にどのようなことを検討しているかをお知らせ致します。
幸いにも、学童保育や保育園は休校の対象ではないようですし、インフルエンザなどによる学級閉鎖とは異なり、今回の休校では外出までは制限されていないと認識しております。
(注:この部分は明日の学校からの説明次第で変わる可能性は御座います)

25日にもお伝え致しました通り、サッカーは屋外スポーツであり、政府が定義した濃厚接触の機会は極めて低いと考えます。
問題は行き帰りの通学ですが、先般お知らせした通り、すでに感染を完全に回避することは不可能なフェーズに入っていると多くの専門家も認めており、むしろ接触しても感染しない、または感染してもすぐに克服する免疫力を持つことの重要性が問われています。
適度な運動は、体力の向上、精神的な発散につながり、自己免疫力の向上に寄与すると考えられております。
ご家族全員が家に閉じこもり、全ての社会との接触を断ち切るのであれば、ご家族の感染回避も可能かもしれませんが、免疫力が強い子供のサッカーの通学よりも遥かに社会に接しているご家族がいるようであれば、家族内感染の方がよほど可能性は高いと考えます。

2/28午前3時の時点での結論をお伝え致しますと、今回の首相による休校要請の発表を受けましても、25日の『新型コロナウィルスに関する本校の対応について』でお知らせした通り、サッカーが出来る環境はなんとか死守し、参加してくれた子供たちがハッピーな気持ちになる場所を提供し続けることを、可能な限り、続けていきたいと考えております。

むしろ、学校の休校で家に閉じ込められる子供たちが午前~午後にかけて身体を動かせるよう、スクールの開催時刻を午前中にも拡大できるかの検討も始めました。
公立学校の休校により、家に閉じ込められる子供たちだけでなく、その面倒を見なければならない保護者の皆様への負担の増加は計り知れません。
これに対して、私たちサッカースクールでお手伝いできることはないか必死に検討しております。

もちろん、消毒液を用意して手洗いうがいを徹底するなど、できる対策は実行して参ります。練習前後の検温、地域の病院や保健所との連携などの準備も進めています。
もちろん、各ご家庭でのお考えもあるかと思います。
25日にもお知らせ致しました通り、欠席補講に加え、保護者様の決断による「コロナ特別休会」という選択肢も用意致しました。

こんな状況になってもスクールを中止しないのは非常識ではないかとのご批判も頂いております。
保護者の皆様には、参加または欠席補講または特別休会というご判断をお任せする事になり大変申し訳ございません。

何卒、我々コーチ、スタッフは、ひたすらにスクール生や保護者の皆様のお役に立てることはないかと必死に考え続けていることを何卒ご理解頂きたくお願い申し上げます。

今後、状況が著しく悪化した場合や、民間の教育サービスも含めた明確な催行禁止の基準などが当局より発令された場合は、スクールの休校や遠征の催行中止などの判断に切り替わることは御座いますので、引き続き今後も本校アプリやHP、SNSにはご留意くださいますようお願い申し上げます。

本件につきまして、何かご不明な点が御座いましたらお知らせください。
これからもレアル・マドリード・ファンデーション・フットボールスクール・ジャパンを何卒よろしくお願い申し上げます。

2020年2月28日 代表 増田稿平

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